特にこの分野で活躍できる看護師になりたいといった、明確な目標地点が最初から決まっている看護師にとって、キャリアアップの方法を決めるのは難しいことではありません。しかし、漠然とどこかの職場で信頼されて活躍できるような看護師になりたいと考えている場合には、具体的な方法を選ぶことは難しいです。
そのときに小児科で働くのを選ぶことがあります。小児科では、小児がかかるリスクのあるあらゆる疾患に対応できるようになっているので、さまざまな診療科の症例の知識が必要とされます。特定の診療科でしかないような症例に限らず、幅広く症例を経験することができるのが小児科でのキャリアアップにおけるやりがいになります。まだ特定の疾患領域に特化したくないという場合に適した選択肢といえます。
また、小児科では小児という特別なケースだけに特化した看護経験を積めるのもポイントです。小児を相手にするときには大人を相手にする場合に比べ、細かな制限がある医療機器や医薬品が多く、それを全て覚えて活用できるようにならなければなりません。もし他の診療科で小児が患者としてやってきた場合でも、正しく医療機器や医薬品を使用することができます。
さらに、話をする時にも会話レベルをうまく調節する必要があるのが小児の患者であり、会話での対応力も育むことが可能です。特別なケースであるとはいえ、他の診療科でも遭遇し得るケースなので、将来のために役立つキャリアアップができるやりがいがあります。
